活用事例

店じまいが増え、急増するシャッター通り|活気を取り戻す方法について

2020.09.18

昨今、日本の全国各地で増えている「シャッター通り」。かつては栄え、賑わっていた商店街も、店じまいする商店が増えたことで閑散としています。

「なんとか商店街に活気を取り戻したいけど、店を再開する気力はない」

「空き店舗は所有しているが、活用方法がわからない」

本稿では、上記のような悩みをお持ちの空き家所有者の方のために、日本のシャッター通りの現状、シャッター通りにおける空き店舗活用の実例について紹介します。

この記事を通して、地域に活気を取り戻すヒントを提供できれば幸いです。

全国の商店街で店じまいが増え、シャッター通りが深刻化している

近年、商店街を取り巻く状況は厳しく、少子高齢化・後継者不足・地方への大型店の進出・ECサイトの増加などにより、縮小傾向にあります。

中小企業庁が平成31年3月に発表した『商店街実態調査報告書』によると、商店街ごとの空き店舗数は平成15年には7.31%だったのが、平成30年には13.77%に増加していたとのことです。

ただし、この調査対象の店舗の中には大手百貨店・チェーン店なども含まれていることから、個人経営の店舗のみに絞った空き店舗の増加率は、より激しい物と推定されます。

それを裏付けるように、同資料内での「商店街の最近の景況」のデータによると、景況が「衰退している」と答えた層が37.5%、「衰退の恐れがある」と答えた層が30.2%でした。

【店じまい後】シャッター通りが減らない理由

シャッター通りが減らない理由のひとつとして、店じまい後の空き店舗の活用方法が挙げられます。

国交省は「空き家バンク」などを作り再利用を促してはいますが、「物置として使う」「いつかまた使うかも」という理由で、空き家を活用しない人も多いのが現実です。

前述の中小企業庁の調査報告書内では、地主・家主事情で空き店舗が埋まらない理由として、以下の物が判明したと報告されていました。

  • 店舗の老朽化…40%
  • 所有者に貸す意思がない…39.2%
  • 家賃の折り合いがつかない…29%
  • 商店以外になった…14%
  • 店が補修 、拡張できない…10.7%
  • 空き店舗情報の提供が不足…9%
  • 入居業種に条件を付けている…5.8%
  • 貸す意思はあるが契約等が面倒…2.1%

商店主が店じまいをする理由としては、「商店主の高齢化、後継者不在」が74%にまで昇っていました。

以上の数字を見ると、「高齢化で店じまいをしたが、空き店舗は特に活用はしていない」という層が多いとの仮説が、証明されるのではないでしょうか。

また、同調査では、商店街の後継者不足に対する取り組みに対して、「特に対策は講じていない」との回答が全体の91.2%だったというのも、特筆すべき点です。

店じまい後の空き店舗を活用する方法とは?予算やメリットも紹介

では、シャッター通りを復活させ、商店街にかつての活気を取り戻すにはどのようにすればいいのでしょうか。

中小企業庁が行った調査によると、平成30年時点での商店が抱える問題のトップ3は次のような理由であると判明しました。

  • 1位…経営者の高齢化による後継者不足
  • 2位…店舗等の老朽化
  • 3位…集客力・話題性のある魅力的な店舗が少ない又は無い

1位の後継者不足問題について、多くの商店街が具体的な対策を取っていないと紹介しましたが、実際問題としてすぐに解決できる問題でないことは明らかです。

ですが、2位と3位は人的問題ではなく店舗そのものの問題ですので、短期で具体的な施策を取ることができます。

その解決策として考えられるのが、空き店舗を改装した上での貸し出し・別の業種での再活用などです。

空き店舗を活用するメリットとして、以下のような物があります。

  • 資産価値を維持できる
  • 家賃収入を得られる
  • 地域の治安悪化を防ぐことができる
  • 家屋の老朽化による倒壊を防ぐことができる

また、自治体によっては空き店舗の再利用にかかる費用を、助成金の一部で賄うことも検討可能です。

前述の中小企業庁の調査データによると、商店街の自治会が抱える助成金の予算規模は「50万円未満」が18.5%、「50万円から100万円未満」が11.9%、「100万円~150万円未満」が9.2%の順に多くなっています。

これを鑑みるとシャッター通り問題解決のために、複数の空き店舗を商店街で再利用する場合、自治体の助成金も利用するのが現実的なのではないでしょうか。

空き家活用や解体で受けられる助成金について知りたい方はこちら

【活用事例集】空き店舗の再利用で、地域を活性化

空き店舗を活用し、シャッター通りに活気を取り戻した事例は全国に数多くあります。

全国商店街支援センターが公開している記録によると、空き店舗問題に悩んでいた鳥取県鳥取市の若桜街道商店街でオープンした、パン屋とコミュニティスペースを併設した店舗は、半年で10万人が訪れるほどの集客に至ったそうです。

この成功の秘訣は、商店街が生活者のニーズに耳を傾け、綿密なマーケティングを行った部分にあります。

同じく愛知県豊橋市の大豊商店街の事例では、用水路の上にある「水上の商店街」という点を利用して、梅雨の時期に行う「雨の日商店街」というユニークな施策で商店街に再び活気を取り戻しました。

シャッター通りの空き店舗の活用事例があるのは地方だけではありません。

東京都豊島区の南長崎では、官民一丸となって空き店舗を改装し「シェアキッチン」として再スタートした事例もあります。

「コマワリキッチン」としてオープンしたこちらの店舗では、地域住民の交流の場としてだけでなく、新たなビジネスを生み出す場の創造に成功しました。

シェアキッチン活用事例に関する記事はこちら

まとめ

このように、空き店舗を適切に再利用すればシャッター通りに再び活気を取り戻すことも不可能ではありません。

そのためには、地主・家主の方だけでなく、地域住民や行政がひとつとなって商店街の抱える問題と向き合う必要があるのではないでしょうか。

店じまいをした後の空き店舗の活用方法に関して悩まれている方は、活用プランの提示・各種サポートを行っているアキサポにご相談ください。

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