ワダイbyジェクトワン

DIYで生まれる新たな価値―自らもDIY物件に住む担当者が語る、DIYの魅力

2021.01.18

ジェクトワンが手がける空き家活用事業・アキサポ。今回は、地域コミュニティ事業部・荻野に、自らもDIY物件に住んでいるからこそ語れるDIYの魅力を伺いました。

海外留学先で触れた「壊れたら直す」という価値観

―早速ですが、どのような経緯で今のご自宅を選ばれたのでしょうか。

元々シェアハウスに住んでいたのですが、もうそこを出ないとならなくなって、新しい家を探そうってなったときに、私自身に「自分だけの家」という所有欲が全くなくて。

誰かと空間を共有できるような家がいいなと、今でいう民泊もできるような家を考えていたのですが、それなりの広さとなるとやはり家賃が高く…
そこで見つけたのが今の自宅です。

―DIY前の写真を見ると、正直、住むことをためらってしまうのですが…。

そうですよね(笑)
でも、大家さんが好きにしていいよと言ってくださったので、DIYして住もうと決意しました。

DIY前のコンロ、風呂場、押入れ

≪年代を感じさせるコンロ、バランス釜。押し入れのふすまは破れ、窓ガラスにはヒビが入っていた≫

―それまでDIYの経験はあったのですか?

全くないです!
それでも面白そうとかワクワクするとか、そんな気持ちしかなかったですよ。

―え!?DIY初心者の身からすると、いきなり自宅をDIYだなんて不安しかないですし、そもそもそのような発想に行きつかないです。

私の場合は祖父が大工ということもあったのかもしれませんが、一番大きいのは社会人になってから留学したオーストラリアでの体験だと思います。

日本では信じられないことですが、私が滞在したメルボルンでは、道ばたに捨てられているものを拾って直して使うというのがごく普通だったのです。
私も椅子を拾って直して使ったことがありました。

あとは、自転車の廃材を集めた場所があって、そこに壊れた自転車を持っていって、パーツを組み立てて修理したり…
修理方法をちゃんとレクチャーしてくれる人もその場にいるんですよ。

壊れたら「新しく買う」ではなく「直す」、そういった価値観に触れてきたので、DIYというのは自然な流れでした。

こだわりが詰まったオンリーワンの家

―実際にDIYをやってみていかがでしたか。

まずいくつかやりたいことは決めました。
壁は漆喰塗りにして、棚は床に置くと狭くなってしまうので空中に棚を作ろうとか。

あとはDIYをやりながら感覚的に進めましたね、わからないことはネット検索したり、DIY本で逆引きしたり…
期間にして3、4か月かかりました。

DIY前とDIY後

≪古さが前面に立ってしまっていた部屋(写真左)を、6帖+4.5帖の間取りを最大限活用し、奥行きがあり、温かみが感じられる部屋(写真右)に生まれ変わらせた≫

―ネット検索や本でどうにかなるものなのですね、驚きです。

今、DIYに関する本はたくさん出ていますし、独学で十分できますよ!
あと、DIYをやっていると、近隣の方がご興味を持ってくれて、「どんな風になったの?」とちょくちょく見に来てくれました。

そういった交流が生まれるのもDIYならではですよね。

そういえば、DIY途中は木くずがすごいので布団が敷けず、代わりにビニールシートを巻いて寝たこともありましたね。意外と暖かかったです(笑)

―笑。荻野さんのこだわりがたくさん詰まっていますが、イチオシはありますか。

全部自分で取り付けた木枠もこだわりですが、イチオシはこのレコーディングスタジオですかね。
元々押し入れだったものを、ふすまを取り払って、録音機材を設置しました。

実は、以前音楽活動していて、インディーズでCDを出したこともあるんですよ。

押し入れを活用したレコーディングスタジオ

≪押し入れを活用したレコーディングスタジオ。空中棚に飾られた書籍一つ一つにもこだわりが詰まっている≫

―そうなのですね!オンリーワンの家、住み心地はいかがでしょうか。

もうすぐ6年になりますが、やはり愛着の強さが違いますね。
遊びに来てくれた友人にも好評です。

DIYはやった分だけ返ってくる

―ずばり、DIY物件の魅力は何でしょうか。

自分のこだわりを詰め込める、というのもありますが、一番はやった分だけ自分に返ってくるところだと思います。DIYは、手をかければかけるほどより良くなるので、自分の理想をどんどん叶えられます。

今まで価値が無かったもの、見向きもされなかったものに手を加えて、価値あるものに変える、そういった楽しさを感じられます。

観葉植物や手製の食器棚で周囲を彩る

≪ガラスのヒビはあえてそのままにし、代わりに観葉植物や手製の食器棚で周囲を彩った≫

―なるほど。実際にDIY物件を借りてみたいという方もいると思うのですが、DIY物件を選ぶにあたり、何かポイントはありますか。

旧耐震基準(昭和25年~昭和55年以前の建物)の木造の場合、耐震補強工事を行った方がベターなので、その分費用がかかります。

また、キッチン、浴室といった水回りは特に費用がかかるので、何らか手を入れないといけない場合は多めに予算を見積もった方がよいですね。

あと、何でもできるわけではない、というのは念頭に置いた方がよいです。
例えば、今回の自宅のDIYにおいて、天井の躯体現し(※)をやりたかったのですが、想像以上に傷んでいて諦めました。

※躯体現しとは、コンクリートでできた天井スラブ(構造床)や梁、柱、壁に、塗装などをせず、剥き出しの状態とすること。

アキサポの魅力は紹介物件の多さだけではない

―実際にDIY物件に住んでいる一個人として考える、アキサポの魅力は何でしょうか。

DIYが可能な物件ってなかなか出回っていないのですが、アキサポにはたくさんの空き家情報が集まっているので、ご紹介できる物件の幅が広いことは魅力ですね。

また、その後のDIYについても、何かご相談事があればアキサポとしてしっかりサポートします。
今度、アキサポでご紹介した物件でシェアハウスをオープンする方も、DIYは初めてだったんですよ。

参照:「空き家は挑戦の場-DIYによる空き家再生で場所づくりに取り組む若き挑戦者」

―ただ紹介して終わり、ではないのですね。では、荻野さんがアキサポを通じて実現したいことは何でしょうか。

今現在の、家に対する“あたりまえ”を変えていきたいです。

「古くなったら新しく建てる。使わなくなったら壊す」ではなく、「古くなったら直してまた使う。使わなくなったら別の方法で活用する」、そういう価値観をあたりまえにしていきたいですね。

ジェクトワンの企業理念の一つの「あたりまえを疑おう」はまさにアキサポの事業そのものだなと思っています。

―最後に、アキヤノワダイ読者の方へ、メッセージをお願いします。

DIYが可能な物件なら賃貸でもこだわりの暮らしは可能です。
DIYなら時間や手間はかかりますが、やればやるほどスキルが身に付き、費用も抑えられます。
工事をプロの業者に頼む方が簡単で仕上がりもきれいかもしれませんが、自分で手を加えると愛着も湧きます。

なかなかそういった物件は見つかりませんが、アキサポに相談してもらえればお手伝いできることもあるかと思います。ぜひお気軽にご相談ください。

DIY後

≪みなさまもぜひ、DIYでオンリーワンの理想の家に挑戦してみてはいかがだろうか≫

スタッフ紹介

荻野智希(おぎの・ともき)

高専卒業後、アーティストとして活動。海外留学中のシェアハウス暮らしから不動産企画に興味を持ち、不動産ベンチャーを数社経験。2020年4月より株式会社ジェクトワンにおいて、空き家活用事業「アキサポ」を担当。