住まいの悩み

空き家の犯罪リスクが気になる!実例をもとにトラブルの原因・回避方法を解説

2020.10.22

近年、空き家率の増加は留まることを知らず、総務省統計局の平成30年住宅・土地統計調査によると、空き家率は過去最高の13.6%となっています。

そんな増え続ける空き家に潜む最も大きなリスクのひとつが「犯罪リスク」です。

放置された空き家は景観の悪化や老朽化による倒壊などだけでなく、さまざまな形で犯罪の原因となることから、近年では増え続ける空き家率が社会問題化しているのです。

そこで今回は、空き家の犯罪リスクに注目し、「どんな犯罪が起こり得るのか?」「実際に起きた犯罪・事件」「犯罪やトラブルが起こる原因と回避・対処法」について分かりやすくまとめました。

放火や不法侵入だけじゃない?空き家に潜む犯罪リスクとは

空き家 犯罪

空き家で起こる犯罪の代表的な例が以下のようなものです。

・放火
・不法占拠(人が住み着いてしまうなど)
・盗難

全てに共通しているのは、不法侵入により発生する犯罪であるということ。

人の出入りや人の気配が感じられない空き家は、不法侵入を狙う犯罪者にとって格好の的であり犯罪リスクを高めてしまうわけです。

さらに上記で示した犯罪以外にも、多種多様な犯罪が空き家では起こり得ます。

・改造した空き家を用いた薬物製造や薬物栽培
・不法投棄
・敷地内の物品の無断使用

改めて並べてみると、実にさまざまな犯罪の温床となっていることがよく分かります。

さらに、表面化する犯罪だけでなく、空き家に不法侵入を許してしまった場合、「空き家なのに誰かがいる…」とウワサが広がり、いわゆる「いわくつき物件」となってしまうリスクもあります。

こうした空き家に潜む犯罪リスクの高さ、さらには止まらない空き家率の増加が、近年「空き家問題」として取り沙汰されているのです。

空き家で実際に起こった事件

空き家 事件

空き家でどのような犯罪が起こるのか?はすでにご説明したとおりですが、空き家の犯罪リスクを身近に感じていただくため、ここでは実際の事件をいくつかご紹介しましょう。

盗みに入った空き家に放火

2019年10月、埼玉県秩父市で起こった放火事件です。
東京都内の私立大学2年の少年が窃盗目的で空き家に侵入。共犯者である指示役から事前に「証拠を残さないように火を付けろ」との指示を受けて放火した結果、空き家は全焼となりました。

参考 https://news.yahoo.co.jp/articles/4aef171a35e9caaebc18cfe0e1a8b316b308452a

この事件では、不法侵入・窃盗未遂・放火と複数の犯罪が1件の空き家で起こっているのが恐いところでしょう。

勝手に空き家に住み逮捕

2020年4月、佐賀県佐賀市で発生した不法占拠(住み着き)事件です。
住所不定無職の45歳男は、2018年7月ごろから2020年4月までの間、長期間住人が不在となっていた空き家に住み着いていました。持ち主の女性が空き家の様子を見に行った際、布団が敷かれているのを発見し、「人が住んでいる形跡がある」と警察に通報したことで事件が発覚しています。

参考 https://www.sagatv.co.jp/news/archives/2020042002486

不法占拠は言語道断ですが、侵入者と持ち主の女性が鉢合わせになっていたら…と考えるとさらに恐ろしい事件です。

空き家で薬物密売

2018年、千葉県で発生した覚せい剤の大型密輸事件です。
千葉県のとある住宅街の空き家にて、密輸された覚せい剤の受け渡しが行われていました。
こちらの空き家はある会社の所在地となっていましたが、会社の事業実態はなく、密輸目的で作られたペーパーカンパニーとみられています。

参考 https://www.nhk.or.jp/gendai/kiji/090/

ちなみに、ここ5年間に関東地方で確認された覚せい剤の受け取り場所の多くは、都心から50キロほど離れた郊外のアパートや工場だったそうで、より身近な存在であることが分かります。

身近に潜む空き家での犯罪

実際に空き家で起きた事件をご紹介しましたが、これらはほんの一部です。

犯罪の種類や手法も千差万別、また全国的に犯罪が発生していることから考えても、何らかの犯罪リスクは全ての空き家が抱えていると言っても過言ではありません。

決して他人事ではなく、空き家の犯罪リスクは身近な問題ですから、早期に、かつ適切な対応が求められるというわけです。

特定空家に注意!空き家で犯罪・トラブルが起こる原因とは

空き家 犯罪 原因

全ての空き家が同等の犯罪リスクを抱えているわけではありません。

狙われやすい空き家、犯罪リスクが高い空き家の特徴がありますので、詳しくご紹介するとともに、注意したい「特定空家」に関しても解説しましょう。

犯罪リスクが高い空き家の特徴

空き家で起こる犯罪・トラブルの原因を考えた時、以下のような特徴を持つ空き家には特に注意が必要です。

・庭や庭木が荒れ放題
・雨戸が常に締まっている
・壁や屋根など、住宅設備が傷んでいる
・郵便受けから古びた郵便物があふれたり、下に散乱したりしている
・家屋周辺にごみが散乱している
・窓や扉が壊れたまま放置されている

全てに共通しているのは、第三者目線で見た際「明らかに人が住んでいない、人が長期間寄りついていない雰囲気を感じさせる」点です。

空き家での犯罪・トラブルの多くは「放置された空き家」で起こっており、侵入者は上記のようなポイントを基準に狙いを定めているといえるでしょう。

特定空家とは?注意したいポイント

特定空家とは

特定空家(正式には「特定空家等」)とは、平成26年に公布された「空家等対策の推進に関する特別措置法」において、以下の状態にあると認められる空き家と定義されています。

・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

つまり、衛生上・保安上の理由などで周囲に悪影響や被害を及ぼす可能性のある空き家を指しています。
この特定空家に指定された場合、前述した「空家等対策の推進に関する特別措置法」の適用対象となり、以下のような助言・指導が実施されるとともに、改善が見られない場合は、勧告・命令、最終的には強制執行が行われることになります。

・建物の解体や修繕
・立木竹の伐採

さらに勧告を受けた空き家は固定資産税の優遇措置を除外され、 おおよそ更地状態と同等の最大6倍となる場合がありますので 金銭的な負担まで増加してしまう点も無視できません。

参考 https://www.mlit.go.jp/common/001090531.pdf

このように犯罪リスクだけでなく、特定空家に指定された場合はさらなるリスクを背負うことになってしまいますので、空き家の有効活用や売却も含めて適切な手を打ち、少しでも多くの空き家を減らしていくことが大切です。

犯罪リスクを回避して空き家を有効活用する方法

空き家 有効活用

ここまで、空き家で起こる犯罪の具体例やリスクについて解説してきましたが、「空き家=デメリット」という話ではありません。

むしろ有効活用すれば、空き家はさまざまなメリットをもたらしてくれるものであり、あらゆる可能性を秘めています。

ただし、空き家を有効活用するには、以下のようなポイントを心がけながらさまざまな犯罪リスクを抑えることが第一です。

・庭や草木の整備、郵便ポストの閉鎖、家屋周辺の清掃など、「人が足を運んでいない気配」をなるべく消す
・ご近所とのコミュニケーションをこまめに取る(不審者への声掛けや異変があったときの報告などに役立つ)
・定期的に足を運び、敷地内に異常が起こっていないかを確認する

また、空き家の手入れやパトロール以外にも、思い切って売却したり、専門家のサポートを受けながら空き家の有効活用を行うのもひとつの手です。

空き家 活用例

こんな活用の仕方も!空き家のリノベーション・有効活用実例

空き家の犯罪リスクまとめ

空き家 ビフォーアフター

空き家には多種多様な犯罪リスクが潜むだけでなく、特定空家などの注意も必要です。

犯罪やトラブルに巻き込まれてしまえば、金銭的・社会的なダメージを追うだけでなく、思わぬストレス源ともなってしまうでしょう。

ですが空き家の犯罪リスクと原因をきちんと理解し、そのうえで有効活用するために手を打てば、逆にさまざまなメリットをもたらしてくれるのも事実です。

「アキサポ」ではこれまで、多種多様な空き家のリノベーション・活用をサポートしてきました。

中には、不法投棄などの犯罪に悩んでいた空き家の有効活用をお手伝いしてきた事例もあります。

空き家に関してお悩みの方、有効活用したい方、犯罪リスクを軽減したい方など、アキサポではひとりひとりに合ったご提案を行っていますのでお気軽にご相談ください。