住まいの悩み

【相談】「実家の片付け、どうすればいい?」スムーズな生前整理の進め方

2020.05.25

親が高齢化するほど、困り事や心配事は増えてくるものです。そのなかでも親が暮らしている「実家」について悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。

「親が元気なうちに実家をどうすればいいのか考えておきたい」

「物が多いので、火事にならないか心配」

「親の物忘れが激しくなってきたから、整理しておきたい」

そんな「実家の片付け」に悩んでいる方に向けて、実家を片付ける際のポイントをご紹介します。

Q 実家の片付けを始める前にすることは?

両親が会話している様子

A.親に片付けの目的を説明し、理解を得る

実家を片付けることは、大きく2つに分類できます。まず、親が生きているうちに財産や身の回りの物を整理しておく「生前(老前)整理」と、亡くなった後に行う「遺品整理」です。

「生前整理」は、親の承諾を得ず突然勝手に行ってしまうと、トラブルに発展してしまう可能性があります。そのため、まず始めに、何のために片付けをするのか、その理由をきちんと伝え、同意を得てから行うことが大切です。

例えば家を片付けることで、親にとっても以下のようなメリットが生まれます。

・物を減らすことで、つまづいて怪我をするリスクが軽減される
・使わないものを処分すれば、お金になるかもしれない
・実家の片付け、掃除をすれば室内が衛生的になり、親の健康に良い
・家がきれいになれば、子や孫も帰省しやすくなる

こういった理由を説明しながら、親にも協力してもらうようにしましょう。

また生前整理の場合は、短時間で完璧に行おうとするのではなく、焦らず余裕を持って行うことも大切です。帰省していきなり片付け始めると、親も戸惑ってしまいます。事前にきちんと話し合いながら、少しずつゆとりを持って行うことを心掛けましょう。

参考 https://souzoku-pro.info/columns/yuigon/143/

Q 親が納得してくれないときはどうすればいい?

親を説得している様子

A.やり方やタイミングを工夫してみる。それでも難しい場合は第三者へ相談

「片付けたいと説得してみたけれど、親が納得してくれない」

そんなときは「コツコツ、少しずつ片付けてみる」とよいでしょう。

物の場合は、例えば洋服タンスの棚1段分など小分けにして片付けるなど、時間をかけて少しずつ行うことで、一度に片付けるよりも抵抗感は少しやわらぐかもしれません。また、片付けについて話を切り出すタイミングを工夫してみるのもいいでしょう。

・お盆やお正月など家族が集まるとき
・家が老朽化してリフォームが必要なとき
・家具家電の買い替えを検討しているとき
・親が病気や怪我したとき

こういうときならば、「これから帰る頻度を増やすから、少しずつ片付けてもいいか」と提案しやすく、親も受け入れやすい状況になります。万が一に備え、親のためにも片付けをすることは大切であると伝え、一緒に片付ける雰囲気をつくることも考えるべきでしょう。

それでも反発を受けてしまう場合は「生前整理診断士」や「生前整理アドバイザー」などに相談してみましょう。親子ではない第三者に仲介してもらうことで、納得してもらえる場合もあります。

参考 https://www.osohshiki.jp/column/article/318/
   https://www.ihinseiri-progress.com/lifetime/

Q 実家を片付ける際の注意点は?

実家の部屋

A.親と同じ目線を持つことを心がける

実家を片付ける際、気を付けてほしいのは、親と同じ目線を持って行うことです。親が思う「触ってほしくない場所」「捨ててほしくないもの」があることを、理解しながら進めていきましょう。

そのため片付けるときは「手伝うから一緒に片付けよう」と協力し、親とのコミュニケーションの頻度を高めると、前向きに片付けやすくなります。

金銭など財産の話をする場合は、かならず事前に話し合いをした上で整理や片付けを進めることが重要です。「貯金通帳や土地の権利書など、大事な書類はどこにあるの?」と、なにがどこにあるのかを聞き出し、リストにしておくと万が一なにかあったときにも焦ることはなくなります。

まずは「触ってほしくない場所や物」を把握し、大丈夫だと思う場合でも念のために確認しながら片付けを進めることで、トラブルを軽減できるかもしれません。

参考 https://tg-uchi.jp/topics/6286

Q 親と一緒に実家を片付けるべきなのはなぜ?

両親と会話している様子

A.相続や将来について話をするきっかけになります

親と一緒に片付けをすると、将来の話をするきっかけになります。

「家を売って、介護付きマンションに転居しようか」
「家も古くなってきたし、リフォームしようか」
「賃貸住宅に建て替えて、家賃収入を得ようか」
「これからの資産運用はどう考えているの?」

一緒に片付けをしながらこうした会話が生まれれば、相続や実家の今後について早期に向き合うきっかけも生まれやすくなります。

例えば実家を相続した場合、相続人は固定資産税を支払わなければなりません。また、誰も住まない空き家になってしまうと、維持管理の手間や費用もかかる上、その間にも建物はどんどん老朽化していきます。その結果、「空家等対策の推進に関する特別措置法」で「特定空家等」に指定されてしまい、金銭的な負荷がかかってしまう可能性もでてきてしまいます。


特定空家等の詳細は「空き家にならないための対策とは?今からできる解決プラン」へ

こうした新たな課題を生み出さないためにも「実家の片付け」をいい機会にして、親とコミュニケーションを取りながら進めてみてはいかがでしょう。

Q いつから実家の片付けをはじめるべき?

親子3世代がともに歩んでいる

A.早めに動き出すのがベスト。万が一のときにも安心です

「両親が高齢になり心配」だと感じたら、少しずつ考えておきましょう。親と離れて暮らしている場合、実家の片付けをしたいと思っても、気軽に帰省する機会も少ないため、早めに考えておけば時間に余裕が持てます。

また、万が一、親が突然亡くなった際、

・親の預金通帳などの貴重品がどこにあるか分からない
・資産、借金がどれだけあるか分からない
・遺品整理の作業が煩雑になり、費用がかさむ

などの問題が生じる場合があります。
これらの困りごとを事前に防ぐためにも、早めに動き出すことが予防策となるのです。

親が元気なうちに実家の片付けを行うことができれば、その後想定されるリスクを回避することができます。お盆や年末など実家へ帰省する前に、実家の片付けについて考えてみてはいかがでしょうか。

参考 https://www.haihinkaisyuu.com/article/jikka-kataduke/